まゆの日記

大学4年生 21歳の普通の女の子です。

ママをよろしく

こんばんは、まゆです。

 

今日、ママとママの彼氏さんと、まゆの3人で。

晩ご飯を食べに行ってきました。

まゆの進学をお祝いしたいからっていうことで。

けっこういいお店でした。

 

ママの彼氏さんは、ママより8歳年上。

と言っても、46歳。

まゆのママ、若いからね。笑

 

でも、その若さで、ある会社の役員をしています。

これは念のために、その会社のHPで確認しました。

失礼かもしれないけど、前のことがあるからね。

 

まゆが中学2年の時に、ママとお付き合いしていて。

結果的に、まゆをレイプしようとした男も。

ある有名な企業の役職者だって言ってて。

それは、ぜんぜんウソだったからね。

 

前にもお話ししたかもしれないけど。

彼氏さんは、まだ子どもを授かる前に。

奥さんを病気で亡くしていて。

それから、ずっと独身だって。

 

それで2年ほど前に、ママと出会って。

お付き合いを続けて、ふたりは再婚を考えています。

 

なかなか踏み切れないのは。

やっぱりまゆのことがあるから…だよね。

 

自分がお付き合いしているひとが、娘をレイプしようとした。

これが、ママにとって、どれほどのトラウマになってるか。

まゆにも想像することしかできないのだけど。

 

ママがいちばん心配しているのは。

ママがパパ以外の男性と、お付き合いして。

結婚するということに、抵抗があるんじゃないか?って。

襲われたことでよけいに、拒絶する気持ちがあるんじゃないか?って。

 

そうでなくても。

年ごろの娘が、新しい父親を迎えるのは。

すごく抵抗があるんじゃないか?って。

 

彼氏さんも、そのことはわかってくれているみたいで。

まゆの中に拒否する気持ちがあるのなら、急がないって。

まゆがもっと大人になるまで、待っても良いって。

言ってくれているそうです。

 

でも、まゆとしては。

まゆが原因で、ママが幸せになれないなんて。

絶対にイヤです。

 

だから、ママには言ってないけど。

まゆがママの元をはなれて、よその町の大学に行けば。

まゆに遠慮せずに、彼氏さんといっしょになれるんじゃないかな?って。

もちろん、大学を決めたのは、それだけじゃないんだけどね。

 

まゆが、ここにいるあいだに。

ママが再婚に向けて、進みだしてほしい。

もしかしたら、その気持ちはママも、彼氏さんも。

同じものがあるのかもしれないって。

 

だから、今日は。

今まで、聞けなかったことも、思い切って言ってしまおうって。

そう、思っていました。

 

いいひとだってことは、なんとなくわかっているのです。

だから、できたらママといっしょになってほしいって。

だからこそ、ちゃんと話をしなくっちゃって。

 

奥さんが亡くなったって、まだ彼氏さんが若い時で。

子どももいなかったのに、なぜ再婚しなかったの?

なぜ、ずっと独身でいたの?

 

彼氏さんが言うには。

なんどか、薦められて女のひととお付き合いしたことがあったのだけど。

ある一線を越えようとすると、奥さんのことが思い出されて。

当時は、前に進めなかったそうです。

それで、そういうことは考えずに、仕事第一できたんだって。

 

それじゃあ、今は?

今は、亡くなった奥さんのことに、思いは残してないの?って。

もし今でも、その思いを引きずっているのなら。

ママと再婚しても、ママは2番目のひとになってしまうから。

 

あっ。

こんな直接的な聞き方はしてないですよ。笑

「今でも、奥さんのこと思ってるんですか?」くらいの。

 

でも、彼氏さん。

まゆの言いたいことは、わかってくれたみたいで。

優しく丁寧に、話をしてくれました。

 

亡くなった奥さんのことは、思い出としてずっと心に残ってるけど。

今はママに恋をしているんだって。

若い時にあった再婚話の時には、思うことができなかった。

自分はこのひとのことを愛しているんだって、感じられるんだって。

 

それで、一生いっしょにいたいって。

先の人生に夢をもつことができるようになったのだって。

 

たぶん、こんな小娘に言うのは。

普通だったら、照れくさいだろうなって、思えることを。

ちゃんと真面目に話してくれました。

 

ママはその話をききながら、泣いていました。

 

それから、彼氏さんはまゆに言いました。

こんな中年のおじさんのことを、今さら新しいお父さんだなんて。

思えないでしょ?って。

年ごろのまゆちゃんにとって、そんなの気持ち悪いよね?って。

 

隠してもしょうがないので、まゆも正直にいいました。

気持ち悪くはないけど、新しいお父さんだと心から思うのは。

今はムリだと思いますって。

 

もしも、そう思えるとしても。

それは、きっともっとずっと先になってからだと思いますって。

 

でも、ママの大切なひとなのだっていうことは、わかるし。

ママの新しいパートナーだっていう風には、思えますって。

 

ちょっと考えたのだけど。

娘が恋人をつれてきて「このひとと結婚したい」って言った時に。

両親はどう思うかな?って。

大切な娘をよその男に取られるって。

でも、娘の幸せのためだったら、その男のひとのことを認めるでしょ?って。

 

生意気かもしれないけど、それって。

大切なひとを思う気持ちは、おんなじじゃないかな?って。

 

彼氏さんは「なるほど、ぼくよりもまゆちゃんの方が大人だね」って。

笑って言ってくれました。

「まいりました」って頭をさげて。

やっぱりいいひとなんだって、思えました。

 

そんな話をいろいろしてから。

「ママのこと、よろしくお願いします」って。

まゆは言ってしまいました。

 

彼氏さんは「はい。必ず幸せにします」って。

ちゃんと言ってくれました。

 

よかった。

 

その後、いろいろ具体的な話もしたのだけど。

今日は、ちょっと疲れたので。

続きはまた今度にします。

 

 

読んでくださって、ありがとうございました。

 

 

それでは、またね。

 

 

まゆでした。