まゆの日記

大学4年生 21歳の普通の女の子です。

採用してもらえました ~美術モデルのこと~

こんばんは、まゆです。

 

今日はいよいよモデル事務所の面接日。

10時の約束だったのですけど、ちゃんとたどりつけるか?

心配だったのでかなり早めに部屋をでました。

 

どんな格好で行ったらいいのか?

かなり迷ったのですけど変にスーツとかだと。

誰かに見られた時にイヤかな?って思ったので。

ふだん学校に行くのと同じような格好に。

 

マキシ丈の黒のフレアスカートに白のハイネック。

それにジーンズのジャケットを羽織って行きました。

髪はふつうに降ろして靴は黒のバッシュで。

 

服を脱いだりは無いって電話で聞いてたから。

身体の線が見えた方が良いのか?

ちょっと迷ったのだけどミニスカとかは違うと思ったから。

 

お化粧は変に大人ぶっても滑稽かな?って思って。

いつも通りのナチュラルメイクにしました。

もちろんマスクするからあんまりわからないけどね。

 

事前に調べてあった系統のバスに乗ったら。

思っていたよりだいぶ早く着いちゃって。

スマホのマップで事前に検索していたので。

方向オンチのわたしでもすぐに見つけられました。

 

あんまり目の前で待ってるのも変だと思ったから。

そのあたりをうろうろと散歩して時間をつぶしました。

だいたい15分くらいしたら約束の5分前になったので。

ドキドキしながらインターフォンを押してみました。

 

「はーい」とインターフォンから返事があって。

しばらく待っていると女のひとがドアを開けてくれました。

ニッコリ笑って「こんにちは」って言ったそのひとは。

電話で話したひとだとすぐにわかりました。

 

通された事務所は意外とひろい部屋でした。

真ん中に置かれたテーブルに4脚のパイプ椅子があって。

そのひとつに座るように言われました。

 

あいさつをしたあとに履歴書をわたしました。

「拝見しますね」って言ってじっと見入ったそのひとは。

「18歳か…若いなあ…。※※大の1年生」って言ってから。

わたしの顔から身体までを改めて見たようです。

 

断るような内容はメールにはなかったのだけど。

特に美術関係やダンス・スポーツとかの経験も書いてなかったし。

アピールできる特技みたいなこともなくって。

正直、積極的に仕事を頼みたいっていう要素もなかったって。

 

それで美術モデルの仕事は思われてるよりも。

肉体的にも精神的にも厳しくって。

演劇やダンスの経験者でも最初は筋肉痛になったりするくらい。

 

もちろんポーズについてはちゃんと研修もするのだけど。

描き手の希望にこたえるポーズをすることも。

それを20分間ちゃんと維持することも。

けっこう大変なことなのだと言われました。

 

志望動機についてはセンシティブな話で。

ひと前で裸になる理由なんか説明できないと思うし。

後付けの理由なんてあまり意味がないからって。

これはすごい助かるって思わずホッとしました。

 

でも、芸術がどうとかいうのでなくても良いから。

なにかこの仕事をやろうと思ったきっかけとかを。

なんでもいいからひとつでも教えてほしいって。

 

それでメールにも書いたのだけど友だち(おにいちゃん)が。

絵を描くためにヌードになったことが3回あって。

その時に自分を描いてもらうことがうれしかったし。

もっとやってみたいと思ったっていうのを答えました。

 

それからその時参考に見せてもらったポーズ集を。

自分でも買って、それを真似したりして。

ひとりで練習してみたりしたことを話しました。

 

それを聞いてその女のひと(仮に林さんと呼びます)は。

「なるほど軽い気持ちじゃないのはわかりました」って。

「他になにか聞いておきたいことはありますか?」って言われたので。

身長が低いことが気になっているって答えました。

 

林さんも148cmのモデルさんがいるか?は知らないけど。

この事務所に登録しているひとにも150cmのひとはいるって。

ただ、そのひとはちょっとポッチャリ系で。

わたしみたいな細身のひとがどう思われるか?はわからないって。

 

大柄で肉付きの良いひとが描きやすいって言われているけど。

小柄なひとや細いひとでも人気のあるモデルさんはいて。

気立ての良い明るいひとや一生懸命なモデルさんだと。

現場の雰囲気も良くなるからそういうのも大切だって。

 

やっぱり先生や生徒さんたちにも人気がないと。

なかなか仕事が入らなくなってくるそうです。

 

他には?って聞かれて、聞こうかどうしようか?迷ったのだけど。

思い切ってあそこのヘアのことを言ってみました。

生まれつきっていうか18歳の今になっても。

女の子の大切な部分にほとんどヘアが生えていないって。

 

「それはぜんぜんっていうこと?」って林さん。

それでキライなことばだけどいわゆるパイパン状態ですって。

 

林さんはダメじゃないしみんなそれなりに処理してるし。

なかにはほとんどないくらいにしてるひともいるけど。

お客さんのなかにはそれをきらうひともいるって。

 

それと猥褻なポーズは断ってもらったらいいんだけど。

自然に見えてしまうのはそれはヘアのあるなしに関わらず。

覚悟はしておいてほしいって。

 

ヘアが無いのに応募した時点で。

きっと覚悟はできているんでしょうけどねって。

やさしく微笑んで言ってくれました。

 

ここから先は今の事務所の状況なのだけど。

電話でも言ったようにコロナのことでお仕事自体が減っていて。

ようやく学校関係の実習が再開されはじめてはいるのだけど。

それは平日の昼間になるのでわたしには難しいだろうって。

 

土日や夜ということだと個々に開かれてる絵画教室や。

カルチャースクールなんかになるのだけど。

これは副業でやっているひとたちの希望も多くって。

 

お客さんからの指名や条件の希望が無い場合は。

実績のあるひとたちを優先することになるって。

もちろん新しいひとを排除するつもりはないけどって。

 

それでよければということで。

最終的に登録してもらえることになって。

契約書にサインをして印鑑をおしました。

 

それでこれからのスケジュールなのだけど。

先ずは現場の見学ということで今週の木曜日に。

実際にデッサンをしている現場を見せてもらって。

ポーズの指導もしてもらえることになりました。

 

「それまでに読んでおいてくださいね」ということで。

モデルさんの心得とマナーをまとめた紙をもらいました。

 

もう後戻りできないんだって思いながら。

よろしくお願いしますって言ったらにっこり笑って。

「あなたのこと描きたいっていうひと。

けっこういるような気がする」って言ってくれました。

 

そんなわけでとうとう美術モデルになる。

第一歩を踏み出すことになってしまいました。

ほんとうにできるのか?今でも半信半疑っていうか。

実感があるようでないような感じなのですけど。

 

まずは木曜日の見学で初めて見る現場の事。

また日記で報告したいと思います。

 

読んでくださってありがとうございました。

 

それではまたね。

 

おやすみなさい。

 

まゆでした。

 

 ※日記に出てくる名前はすべて仮名です。