こんにちは、まゆです。
やってきました初めてのひとりヌードモデル。
やっぱり朝は暗いうちに目が覚めちゃって。
ジュンさんに言われた1時までが長くって。
ずっとくよくよそわそわしてました。
ジュンさんは少し前に電話をくれて。
マンションの前まで迎えにきてくれました。
途中いろんな話を聞かせてくれたのですが。
長くなっちゃうのでまたの機会にします。
お客さんのお宅までは15分くらいでしたが。
静かな住宅街の中に建ってる大きなお家で。
ちゃんと来客用の駐車場までありました。
ジュンさんがクルマを停めると玄関が開いて。
男のひとが出てこられたのですが。
想像してたのと違って若くて格好良いひとでした。
マスク越しにも精悍な表情がわかる感じです。
後で聞いたら37歳で独身だそうです。
「本日は呼んでいただいてありがとうございます。
未熟者ですがよろしくお願いします」って頭を下げると。
「緊張しないで楽しくやりましょう」って。
優しい声で笑って言われました。
通されたアトリエはひろくてきれいなお部屋で。
ひろい庭に面したリビングみたいな感じでした。
壁に作り付けの棚に絵の道具や日曜大工の道具かな?
そんなのが置いてあるのが趣味の部屋っぽい感じです。
中川さん(仮名)というそのひとは。
控室や洗面室を自分で案内してくださって。
誰も入ってこないから自由にしてくださいって。
6畳くらいの控室にはテーブルと2脚の椅子の他に。
着替えた服をかけて置けるハンガーラックとかご。
テーブルの上にはお茶とお水のペットボトル。
お皿にはキャンディーやチョコレートまでありました。
いっしょにいたジュンさんは。
「中川さんのところは特別だからね」って。
モデルさんに人気の現場だっていうのもわかります。
その分がんばらないとってプレッシャーも。
時間の5分前には出てくるようにと言って。
ジュンさんは先に出ていきました。
わたしは服を脱いで準備をしました。
これからの3時間を考えるとどきどきが止まりませんでした。
5分前になったのでアトリエに入りました。
庭に向かって大きく開いていた窓には。
天井から下がった厚いカーテンがかかっています。
カーテンの前にさっきまでなかった台が。
畳くらいの広さで30cmくらいの高さかな。
中川さんの手造りだそうで上には厚めのフエルト?
が貼ってあります。
「板のままだと痛いでしょ?」って中川さんが言うと。
「痛いのは社長のおやじギャグです」って若い女のひと。
中川さんの会社で事務のアルバイトをしながら。
漫画家を目指しているりささん(仮名)が笑いました。
このひとも今日デッサンするんだってびっくり。
想像していたのとぜんぜん違うメンバーでした。
若い女のひとに見られるのが一番恥ずかしいです。
もうひとりは中川さんより少し年上らしい男性でした。
こちらはデッサン会で知り合ったお友だちだそうです。
中川さんがクリーニングから帰ってきたままの袋から。
きれいな毛布を出してポーズ台の上に敷いてくれます。
目の前で袋を開けることでモデルを安心させてくれる。
気配りしてくださってるんだなって思いました。
気配りと言えばポーズ台のそばにはわたしが休む椅子と。
タオルなんかを入れた小さなバッグや脱いだモデル着を入れる。
かごも置いてありました。
3人はわたしに対面するように並ぶのですが。
りささんは学習机くらいの大きさのテーブルを置いて。
その上にスケッチブックを広げています。
普段描いているのと同じ状態が良いのだそうです。
ポーズと時間は中川さんの指示ということでしたが。
今回はりささんのリクエストで最初の20分は立って。
2度目の20分は椅子に、3度目の20分は直接台の上に。
座っても寝転んでもいいからということで。
それで5分×4ポーズのクロッキーをするのですが。
コミケでレイヤーさんがするような可愛いポーズをって。
わたしはそう言うの行ったこと無いから。
良くわかりませんって言ったのですけど。
「女の子らしいキュートなポーズならなんでも」
りささんはそう言って笑いました。
そういう会話から始まったからか。
すごく和やかなスタートだったのですけど。
初めて自分でキッチンタイマーを使いながら。
分かりにくい指示でポーズをすることになったので。
すごい緊張しました。
コスプレイヤーさんがどんなポーズをしてるのか?
良くわからなかったのでとにかく可愛く見えるように。
頑張ってポーズをしていたのですけど。
1回目の休憩に入った時に中川さんが。
「まゆちゃんの表情やしぐさがとっても可愛いよ」って。
「ポーズはだいじょうぶでしたか?」って聞くと。
りささんが「この調子でお願いします」って。
わたしは「ありがとうございます」と言って。
控室に行かせてもらいました。
やっぱり2mくらいしか離れていないところから。
身体の隅々まで見られているのはとても恥ずかしくて。
敏感なところが反応してしまっているのが。
かすかな気持ち良さといっしょに感じられて。
見ているひともわかってるんじゃないか?って。
だからひとりになって一息つきたかったのです。
クロッキー会の時も思ったのだけど。
わたし以外のひとが全員マスクをしているのも。
わたしひとりが全裸なことを強調しているような。
なにか観察されている感が強くなるような。
ヌードモデルなんだから当たり前なんですけどね。
次は丸椅子を使ってのポーズだったのですけど。
跨いで座ったり片足をあげたり工夫しました。
次の4ポーズは女の子座りしたり脚を投げ出したり。
上手くできてるか?わからなかったけど頑張りました。
「おにいちゃんがもっと見てもらいなさいって言ったから。
どんなに恥ずかしくても隠したりしないでがまんするから。
まゆの身体もっと見てください」って心の中で言いながら。
そんなこと考えてたらどんどんエッチになっちゃうのに。
わたしの身体どうかこれ以上反応しないでねって。
必死にポーズを考えてるはずなのにおかしいですよね。
普通より休憩時間を長く入れられたのと。
中川さんたちもいろいろ話をしながらだったので。
そこまでで2時間以上がすぎていました。
それで最後に20分のデッサンをすることになって。
ポーズは中川さんが指示されたのですけど。
台の上で正面を向いて少し開き気味に立て膝をついて。
手を後ろに回して胸を突き出すというポーズでした。
それまでが可愛いポーズでということだったので。
わたしにとってはとても大胆なポーズに思えました。
言われた通りにポーズしたのですが。
自分の身体を見せつけてるみたいな感じでした。
顔は斜め上を向くように言われたので。
見ているひとたちの表情や視線は見えなかったので。
余計に恥ずかしく感じられました。
ヘアの無いパイパンのあそこが正面で見られてる。
でもどんな風に見られているのか?わからない。
「ドMちゃんのスイッチが全開になっちゃうよ」って。
「どうか身体が反応しませんように」って祈っていました。
5分クロッキーとは違ってすごい長く感じましたけど。
なんとか無事に20分ポーズを崩さずに出来ました。
タイマーがなったとたんに全身の力が抜けたみたいで。
思わず「はぁ~」って息をついてしまいました。
「お疲れ様。きれいだったよ。ありがとう」
そう言ってくれた中川さんに返した笑顔は。
たぶんかなりくたびれた表情だっただろうと思います。
わたしは台に手をついてへたりこんでいました。
やり切ったって言うよりはやっと終わったんだって。
見られた恥ずかしさで感じてしまってる身体のまま。
しばらく動けないでいました。
すごく長くなってしまいましたけど。
今日の日記はこのくらいにさせてください。
丸一日たった今もなんだかふわふわしています。
ほんとうに無我夢中だったんだなって。
これを書きながら思い出していました。
こんなのでこれからやっていけるのかなあ?
楽だって言われてる中川さんのお仕事だったのに。
めちゃくちゃ書いておいて。
中途半端で終わっちゃってゴメンなさい。
読んでくださってありがとうございました。
続きまた書きます。
それではまたね。
おやすみなさい。
まゆでした。
※ 日記に出てくる名前は全部仮名です。